明烏

(あけがらす)

純粋の東京落語、上方ではやらない。堅物一辺倒の倅に、少しは世間を味わわせてやろうと考えた大家の旦那が、町内の若者に頼んで倅を吉原へと誘い出す。うぶな若旦那の初体験の物語。このあと、心中沙汰に発展する。新内「明烏」はその悲恋を描くが、落語ではその導入部までで終わるのが一般的。「宮戸川」とならんで、粋にやればこれほど粋な話もないが、柄に合わない演者がやると、これほど聞きづらい噺はない。小朝は当代髄一といえるだろう。