織道楽 塩野屋
 (京都府上京区)

整経

2002年2月13日

入澤整経所
入澤保司

京都市上京区今出川通六軒町西入西上善寺町

何千本という絹の経糸を所定の本数に揃え、反物の長さに従って、経糸を均一の張力で巻き取ることを「整経」と言います。縞御召のように先染めした糸を整経する場合には、整経後すぐに製織工場に運ばれるので、まさに織物ができる状態に糸を並べる必要があります。今回の「二重壺垂れ(にじゅうつぼたれ)」は、整経した後に後染めするため、ここでは白糸を巻き取るまでの工程をご紹介いたします。

御召は通常約5,000本の経糸が並べられます。「二重壺垂れ」は2種類の壷垂れ柄から形成されているので、奇数列と偶数列の2,500本を別々に巻き取っていきます。





| 糸繰り | 整経 | 

糸繰り
この機械は「ぜんまい」と呼ばれています。精練あるいは染色された綛(すが)状の経糸を「四つ枠」に巻き取る作業です。
四つの足を持つので「四つ枠」と呼ばれています。
糸繰りは、整経がすみやかに行なえるための準備作業です。
淡々と四つ枠に巻き取っていきます。

整経
四つ枠を経糸本数に合わせて並べます。
四つ枠から一本ずつ糸を引き出し、順番通りに糸を交差させながら通していくことを「あぜ」を取ると言います。
目板(めいた)には、糸の順番が書かれています。
指先を器用に操って、手早く正確に糸を通していきます。緻密な作業です。
順番通りに通された糸は、畦筬(あぜおさ)を通してドラムに巻き取ります。
畦筬を通された糸は、糸同士がもつれたり、重なり合うことがないように、平行に送り出す役割をします。
枠一周の長さから回転数を割り出して、必要な経糸の長さを巻きつけます。整経機に付く回転計で、経糸の長さを計りながら巻いていきます。 必要な長さに巻き終わると、糸束を切り、糸の端を結んでおきます。こうして必要経糸本数になるまで、この作業を繰り返し、糸を並べていきます。

1周約450センチもある大きなドラムです。足元にあるアクセルで、ドラムの回転速度を調節しながら巻いていきます。

先に交互に分けたあぜが解けないように、別の紐を通して固定しておきます。

「あぜ」がなくなると、順番に並べた糸がばらばらになってしまいます。織物をしていく中で「あぜ」はたいへん重要な役割です。これで整経は終了です。



入澤保司さんは平成15年3月15日に逝去されました。
ご冥福をお祈りいたします。


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