(京都府宇治市)




土作り

2001年9月4日


朝日焼の特徴である鹿背(かせ)の土と燔師(はんし)の土は層が違い、それをより分けながら掘っていきます。 山から掘り出した土は長い年月空気に触れさせ熟成させます。特に鹿背の土は孫の為に土を残すと言われ、古いもので安政年間九代長兵衛の頃の土が使用されています。
 
朝日焼は特に宇治の土味をいかし、土自体の個性を松割木で引出すことに特徴がある為、土作りには極めて繊細な心配りが必要とされます。

歴史を重ねてきた土。朝日の土づくりの1日をご紹介いたします。

 






朝日焼の土作りの一日をおいました。

今も残る九代長兵衛氏が掘った鹿背(かせ)の土。
土灰をつくる窯です。土灰とは木を燃やして出来た灰で、これを洗って灰汁を抜き、釉薬の溶剤に使用します。
採取された土は、砕き易くする為、夏場だと天日で約1週間乾燥させます。乾燥後、水に溶け易い大きさに砕きます。 この時点で、大きな石や不純物を取り除いておきます。
干した土は一旦小分けされ、保管した中から必要な分だけ使用していきます。
調合される土の配合で土味が変わります。この土は攪拌槽(かくはんそう)に運ばれます。

まず土を半日ほどかけて水簸(すいひ)します。水簸とは水に土を混ぜて攪拌し、沈殿した砂粒や水面のごみを取り除く作業です。

水簸した土をタンクに移します。沈殿した細かい粘土分だけを取り出す為に、さまざまな行程を通り、不純物を取り除いていきます。

左の装置の上部には細かな網目がついていて、そこを通して、ある程度大きなゴミを除去することができます。

右にある脱鉄機を通して土の中に含まれる鉄分を取り除きます。土の中に鉄粉が残っていると、焼き上がりに黒い点となって出てしまうからです。粘土分が最終のタンクに移されるまでに、脱鉄機を 3度も通り、しっかりと鉄分を取り除きます。

最後にこのタンクに移し、余分な水気を取り除く、水抜きを行ないます。
水抜きされた粘土は、フィルタープレスを通して更に水分を搾り出します。機械が作動してから数分後に、このフィルタープレスの下から勢い良く水が流れ出ます。
水分を搾り出した粘土をフィルタープレスからはずしていきます。
粘土は持ち上げることが出来るまで水分を搾り出します。 この部分に水抜きされた粘土が流し込まれ、水分の搾り出された粘土が幾重にも出来るわけです。
フィルタープレスからはずされた粘土をドレン機に通します。

粘土の中に空気が入らないように、真空にする為の作業です。粘土内に空気が含まれると焼成の際、爆発や割れの原因となります。

ドレン機を通して出てきた粘土は、均等に土が混じわるように、さらに粘土を混ぜ合わせながら、3〜4回ドレン機に通します。
このようにして出来た粘土は、土自身が伸びる力を持ち、ろくろを回すのに丁度良い柔らかさとなります。

   こうして出来た粘土は最低でも1年間は保管されます。
時が経てば経つほど、より深みのある焼物を
      生み出すことのできる朝日の土づくりの1日をお楽しみいただきました。


         次は朝日の土を使ってのロクロの技をご覧ください。

 


朝日焼TOPへ

和の学校TOPへ