川の学校
第四回目 吉野川下流 貞光(さだみつ)町
平成14年9月14日・15日・16日 
9月14日
野田さんのスライド 〜
 辰野さんのお話と笛 〜 リンさんの落語
←BACK  NEXT→

「川の学校」トップへ


河原で、野田さんのスライド&お話が始まりました。
川の音をバックに聞きながら
世界と日本の川を旅した写真と、それにまつわるお話を聞きました。
アマゾンの源流、ナイル川、ローヌ川、マッケンジー川、ユーコン川・・・
釧路川、四万十川、球磨川、川辺川、長良川、吉野川・・・

「ユーコンは10月から凍るので夏の間の3ヶ月しか行けないんだ。その間、白夜なんだ。」
「3000kmの間にインディアンやエスキモーの集落がところどころにあるんだよ。」

「一人で長期間旅をするには2〜3時間は本を読めないと退屈だ。今から本を読んでおいたほうがいいぞ。 」

「むこうの人は自分で獲物を捕まえて解体して料理する。かわいそうって言ったらだめなんだ。
日本では解体屋さんがいて肉の塊として売ってるだろう?むこうの人は全部自分でやらなくちゃならないんだよ。」

「70歳のおばあさんも一人で川を旅している。」
「外国では一人で川を下っている人が多いんだ。日本では少ない。
でもそういうことを、やらなくちゃだめ。一人で青年が荒野を旅することは大切だ。あと5〜6年したら君たちもできるよ。
青年は荒野を一人で歩くべし!」

「日本の川も昔はきれいだったんだ。
四万十川は林野庁がだめなんだな。山の木を切ったので雨が降ると水が黄色くなる。
昔は5〜6番目にきれいな川だった。でも川から見る景色は日本一です。 」

「 椎名誠と隅田川を下ったことがあってね。日本一汚い川だな。
最初は本当に面白くなかったんだ。 でも、川岸の女子大から『椎名さ〜ん』って呼ばれて、椎名は『いい川だなぁ。』 って墨田川が好きになったんだな。」

「 九州で球磨川の支流の川辺川もいい川だ。今、ダムで問題になっているけどね。とてもきれいな川なんだよ。」

「長良川は河口堰ができて、いい川じゃなくなってしまった。死んでしまった。河口堰の反対デモに参加したりしたけど、残念だね。
吉野川の第十堰は姫野さんが、がんばって止まっただろ。」

「カヌーは本当は1000kmも2000kmも下れるんだ。
世界中の川を下ってごらん。
そうしたら、日本の川がいちばんきれいだってわかるよ。
水音は高いし、魚はたくさんいるし・・・・特に四国はきれいな川が集まっている。
四万十川、仁淀川、海部川・・・

本州できれいなのは北上川くらいだ。君たちは幸せだよ。」
   

辰野さんの笛はみんなのリクエスト。
「荒城の月」「月の砂漠」を演奏してくださいました。みんなしっとりとした気分で聞きました。

辰野さんもお話をしてくださいました。

「奈良県にも吉野川という川があります。僕は13年位前から野田さんと障害者カヌーというものをやってきました。
ある集まりで、ポリオ・・・脳性小児麻痺の人がビールを注ぎに来て「カヌーを教えて欲しい」と言ったんです。彼はたまたま気持ちよさそうにカヌーを漕いでいる人を見て、自分にもできるかな?と思ったんだ。それを聞いて僕は『面白い!』と思った。『手が動けばいけるんとちゃうか?』と思ったんだ。

それから野田さんと障害者カヌースクールというのを奈良県の吉野川でやりました。ボランティアの人もたくさん集まった。

みんなでカヌーを練習して30分ほどしたら、ある障害者の人が「辰野さーん」って僕を呼んだのね。
「あんな、俺、障害者ゆうの忘れてたわ」って。
彼は最初からの障害者じゃなくて、事故で中途障害になった人です。 そういう人は、夢で自分が野原を走り回っている夢を見るそうです。そして朝になったらがっかりする・・・それを繰り返すそうです。
でも、カヌーに乗ったら、行きたい方に行ける。夢に見ていたことができる。自分が歩けないことを忘れていたって言うんです。
それを聞いて『すごいな、やってよかったな』 って思いました。障害者がオリンピック選手になったらすごいな!って思いました。」

「大阪ふれあいセンターの温水プールで、やはり障害者にカヌーを教える教室がありました。
中学生くらいのサリドマイドの男の子が『お願いします』って来たんです。彼の腕の左は付け根からなくて、右は2cmくらいしかない。そんな彼が、カヌーを教えてくれって。それでやってみました。彼は『パドルをあごにはさんでください』って言ったのでそのとおりにした。そしたらうまいこと漕げるんや。
体全体を使って、2cmしかない右手でパドルを上手に返す。
それを見ていた他の障害者が『どうして漕いだらいいかよくわかった』って言ったんだ。 」

「人間って与えられた能力を使ってないなぁってそのとき思った。2cmしか腕の無い人はその2cmの腕を100%使っているよね。」

「今週末も奈良の吉野川に行きました。全盲の人、腕の無い人、知的障害の人もいます。
今回は、腕の無い人のために足で漕げないか、工夫してみました。ぞうりにガムテープでパドルを貼り付けたら、これがうまく焦げるんや。全く違和感ない。」

「みんなは両手も両足もあるね。でも、そういうことがあるっていうことを知っておいて欲しい。
もしかしたら、オリンピックで戦わなくちゃならないかもしれないよ。」

リンさんは落語をしました。
でもいつも話す落語なので、先にオチを言われてしまってみんなで大笑い。
新作も披露してくださいました。

←BACK  NEXT→

「川の学校」トップへ

「和の学校」トップへ