和の学校では日本の文化を子ども達に伝えることも活動のひとつとしていますが、子ども達を和室にいきなり正座をさせても、かえって逆効果なのでは・・・?
という思いが常にありました。
いかにして子ども達に日本の文化の素晴らしさを伝えることが出来るのか・・・。
そんな思いの中で、原賀さんの本に出会いました。
竹とんぼ、笹舟、木の上の基地、れんげの首飾り・・・土筆(つくし)を摘んだり、カエルやザリガニを捕まえたり、野の花や鳥の名前を覚えたり・・・そんなものが温かいイラストとわかりやすく楽しい文章で描かれています。
熊本で生まれ育った原賀さんご自身が、子どもの時に遊んだ内容が、ぎっしりと詰まった本!
そう。私たちも幼い頃、こんな風に遊んでいました。
だからこそ、大人になった今、床の間の花や軸を見て季節を感じたり、料理の旬のものを見て、作ってくれた人に感謝できるのだと思うのです。
原賀さんご夫妻は、デザインと印刷のお仕事をされるかたわら、自費出版したこの本が話題になり、あちらこちらで子ども達に遊びを伝える活動もされています。
今のままではいけない、この状況を何とかしなければならない・・・そんな思いと同時に、楽しみながら様々なことに取り組まれている原賀さんご夫妻の姿勢に多くのことを学ばせていただきました。
このたび原賀さんのご好意で、和の学校でもこの本を販売できることになりました。
「この遊び、やった、やった!」と思い出すことがいっぱいです。
この本があることで家族の会話も弾むことと思います。ぜひご覧になってください。
教育関係者の方々もぜひご一読されることをお薦めいたします。
「遊びたい者、この指たーかれ」という著者の声が聞こえてきそうな絵本。
エッセイストで「和の学校」遊び塾塾長の 熊谷栄三郎氏の一文より
人間にとって一番面白いこと、そして大切なことは、たぶん「工夫」することだ。
「文化」 だって、より良い生活を送るための工夫を積み重ねたものといえるだろう。
とはいえ、工夫することは簡単ではない。まず手掛かりになるようないくつもの知識が要る、そのどれとどれを組み合せるかについては知恵も要る、たどりついたアイデアを実行するには力や勇気も必要だ。
それらを総動員して、事をなしとげる。それが工夫するということだ。
さて、この絵本には、かつて子供達が自然の中で楽しんできたさまざまな工夫、つまり遊びの文化が活写されている。
遊びこそは人が成長するための工夫のかたまりだ。
寝食を忘れるほどに面白く、大人になったとき、自分や社会の役にも立つ営みである。
描かれた遊びは筆者の原賀さんが実際経験したものばかりという。
一読して気がつくことがある。
今と違って、子供達が危険なことや汚れることを楽しんでいるという点だ。
子供たちが何から何まで、ほとんど大人の手を借りずにやっていたということだ。
ともあれ、チャンバラごっこやケンケン遊び、カンけり、スズメとり等々。
そして農業の手伝いさえ遊びの範疇に入っていたことなどを懐かしまない読者はいないだろう。
が、じつは本書の真骨頂はそんな懐古趣味とは無縁だ。
読み進むにつれ、よしこれらの遊びを子供たちに伝えようという気力が湧いてくるところこそ、
真骨頂なのである。
なぜ、そんな気になるのだろう。著者が子供たちに遊びを残したいと切望しているからに違いない。
また、描くことを遊ぶとして楽しんでいる姿勢が読者に伝染するせいもあろう。
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