Making of 「雅」


二回目のキーワードは「雅」です。

一回目が「結」でしたので、今回は少し華やかな

誌面構成にしようということになり、

「雅とは」について語り合いました。



JOYCE 打合せ議事録

日時:2000年1月20日(木)14:30〜
    2000年2月28日(火)15:00〜
場所:ミリエーム
出席者:井上隆雄氏、伊住、他3名

第一回目のキーワードは「雅」。それについてブレーンストーミング 。
出てきた意見は以下のとおり。


◆「雅」には品がないといけない

・「雅」にはひんがないといけない。

・悠然とした感じが「雅」

・「雅」にもいろいろある。「優雅」「清雅」「典雅」・・・・

◆『雅なもの』

・凛としたもの。

・品の良さ。

・スノッビー。

・プライド。

・少し人工的。意図的。

・刹那的な美。

・美しさの裏にある「あはれ」。

・「飾る」という意識が強い。

・余白を埋め尽くしていく楽しさ、。無駄を楽しむ。=贅沢さ

・色はいっぱい使ってあるが、あたたかくない。=冷たい知性=冷たいから色を使う。

・底冷えする文化。

・「うつろい」をわかっていながら、止めようとする文化。

・永遠の瞬間、と言いたい。 時間を止めたい。=切り取りたい。

・隠された退廃。

・線・ライン・角度は曲線。

・建築では「見せ場」がたくさんある。

・引き算ではなく「足し算」。=総和。

・音楽で言うと「バロック」。

・琳派。

・新古今。

・審美主義。

・秘めやかな笑いー「ホ・ホ・ホ」

・金か銀かといえば「金」。


◆「雅でないもの」

・ボテチンとしたものはダメ。

・色がたくさんあるだけではダメ。

・「やせがまん」ではない。

・華麗な方向だけには行かない。

・機能美ではない。

・余白をたのしむのではない。

・風化を楽しむところはない。

・「結界」を英語で言うと「BORDER」になってしまう。

◆「雅」なシーン・モチーフ

・蒔絵(香道具などの)

・草木染めの生糸

・詠草料紙

・京菓子

・重ねの色(半襟など)

・訶梨勒(かりろく)

・香

・にほひ袋

・能の足のはこび

・和歌

・組紐

・平安神宮の池泉廻遊式庭園

・宇治上神社の手すり(勾欄)

・かんざし

・着物のはっかけ

・琳派

・花見弁当

・舞妓さんのだらりの帯

・蹴鞠の鞠

・飾り扇子(檜扇)と飾り紐

・御簾(みす)

・立華(りっか)

・曲水の宴

・清水焼の絵付け

・永楽の茶碗

・円山公園の枝垂桜

・御所

・二条城

・京からかみの雅な柄

◆雅な和菓子

・京菓子にも、「雅」なものは限られる。どんなものが「雅」だろうか?
 目にも耳にも「雅」なものがたくさんある。

・「着せ綿」
 旧暦の9月9日の重陽の節句は陽の数(奇数)の極が重なり、おめでたい日。
 この日に丘に登って、菊酒を呑む風習があったという。
 重陽の前夜に、菊の花の上に綿を置いて、夜露・朝露を含んだものを「着せ綿」と呼んで、
  この綿で 顔を拭ったり、衣服に入れる綿に交えたりして、不老長寿を願った。
 菊を象った赤い練り物の上に、自然薯で作った白い そぼろを綿に見たてて菓子としている。

・「引千切」(ひっちぎり)
 平安時代からの宮中の行事に由来し、戴餅(いただきもち)ともいわれ、 子供の成育を祝うもの。
 雛の節句にも使われる。
 京都では女の子の誕生のお祝いに婿方に贈る習慣があった。
 餅を引きちぎって丸めてくぼみをつけて、その中に餡をのせた素朴なお菓子。

・「梢の秋」
 ひときわ美しく色づく楓を鮮やかな色で、練り物の型物で形作った端正な菓子。

・「菖蒲・水」
 菖蒲の花をひし形に図案化した、和三盆を主体とした打ち物。白で仕上げることもある。
 水は流れの様を美しくかたどった有平(あるへい)。

・「花衣」 「若紫」・・・

 





伊住のメモ





みやびやか、おくゆかしい、しとやか、美しい、あでやか

なまめかしい、正しい、あきらか

優雅な営みの陰にひそむ、

ものがなしさや けだるさ

都人





資料: 「雅」の意味

《雅》 13画 ガ・ア からす・みやびやか・ただしい

〔形声〕声符は牙(が)。字はまた鴉に作る。

〔説文〕四上に「楚烏(そう)なり」とあり、それが字の初義で、牙はその鳴く声を写す。
これを〔詩〕の〔大雅〕〔小雅〕の字に用いるのは仮借。

雅は夏と通じ、 夏は雅楽の象で、多く楽章の名に用いる。
夏はまた、(中略)足をあげて舞うその儀容をいう。
(中略)歌舞は古い伝統の上に立つものであるから、雅には典雅・文雅・雅正のほか、
「もとより」「つねに」などの意が生まれる。
雅を鳥の名として用いることは殆どない。

(「字統」より抜粋 白川静著)


《雅》 13画 ガ・ア からす・みやびやか・ただしい

〔形声〕声符は牙(が)。〔説文〕四上に「楚烏(そう)なり」という。
牙は鴉の従うところと同じく、その鳴き声。


@からす、はしぶと。A舞楽を意味する夏と通用する。古楽章に九夏・三夏とあり、
これに対して〔詩〕の大雅・小雅をいう。雅は貴族社会の詩篇。
それより都雅・典雅となる。みやびやか、あでやか、うるわしい。
B正楽の意より、ただしい、つね、よい。

雅愛・雅意・雅懐・雅楽・雅業・雅健・雅言・雅故・雅好・雅才・雅士・雅志・雅辞・
雅馴・雅尚・雅人・雅正・雅声・雅素・雅操・雅俗・雅達・雅淡・雅談・雅致・雅度・
雅拝・雅文・雅望・雅流・雅量・雅麗・雅論・・・・(後略)

(「字通」より抜粋 白川静著)


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