扇子

 

この扇子はあおぐためにあるのではない。

この開かない扇子は、あなたと私の間にあるけじめ。

あるいは、この一本の扇があなたと私をわけている。

けれども、この一本の扇はあなたと私をつなぐものである。

そして、私と共に移動する結界。



(文章/伊住政和 写真/井上隆雄 )

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