第4回 「シティハーフマラソン」

 



 三月十日京都で開催されたシティハーフマラソンに参加をした。
十km玉砕!を目標とした昨年とは違い、今年は未踏の距離への挑戦となった。
ともあれ、潔く結果を述べることにしよう。
 実は十八・六km地点に設定された最終関門にひっかかり完走は果たせなかった。制限時間に対して五秒か十秒の差であったが、わかっていても足はもう動かなかった。
長いようで短い一時間四十六分の戦いは、あっけなく終了した。清々しいというよりも疲労困憊の態であった。

 さて…リタイヤ組が護送されるバスの中で隣に座ったおばちゃんとアレコレと話しているうちに思ったことがある。
それは、「俺もオバチャンもなんでこんなシンドイことをしているのか・・」ということだった。考えてみればおかしな話ではある。元々は健康の為に少しずつ走り出していたけれど、それはレースに出る為ではなかった。 シティハーフに参加したのも友人から誘われたからにすぎない。
だれに頼まれた訳でもなく、仕事でもないことに知らず知らず熱中していった自分がいた…。何だかそう考えるほどに少しはずかしいような気持ちになった。
 実は走っている最中にもそんなことを考えていた。走る義務はない!やめよう、歩け、歩けば楽になる・・と言い続けている自分と・・でも走れるとこまで走れ、ベストを尽くせ・・と呼びかけている自分がいた。

 心の葛藤はあったが、結局何故だか走り続けたのだった。好きだったから走り続けた?自分に負けたくなかった?なにかどれもカッコ良すぎるセリフのように思えてならない。
 結果はともかく・・でもわかったことがひとつだけある。走り続けた自分のことを昨日より好きになっていた―ということ・・果たして来年も走っているのかな?

駆ける子ら 芽の花明り 満面に (浅井 青陽子)


淡交タイムス 平成14年4月号掲載


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