第9回 「心にも身体にも・・・」



 青年部のサマーコンファレンスがまもなく開催という頃、突然体調に変化が生じた。  
 当初は多忙が重なり疲れがたまりすぎたのか―とも思ったが、どうもそうではなさそうだった。

 自分なりに良くチェックしてみると、右のわき腹から背中にかけて張った♀エ覚がある。

 病気にくわしい兄や知人にたずねてみると―それはどうやら胆石ではないだろうか―ということがおぼろげながら判明した。

 四十四年間病気らしい病気もせず生活をしてきたため、ショックは隠せなかった。  
 それでも講演やサマコン等引き受けている仕事に穴をあけるわけにはいかなかった。内心びくびくしながら過ごしていたが、昼の間は比較的おとなしくしてくれているので助かった。

 ところが…不思議なもので、夜の食事から就寝の時間までがイケナイ。  
 胃のあたり背中のあたりにじんわりどんよりと存在する重みに耐えられない。  
 上を向いて寝ても左右を向いてみてもツラク、寝ていることができなかった。  
 まさにボクシングでいうところのボディーブロー的攻撃が休息の時間におこることもあり、すっかり体力を奪われるようだった。
 知人が届けてくれた健康雑誌に目を通してみると―まさにこうした症状は胆石に他ならぬものであった。

 胆石が出来やすいタイプは四十代(フォーティ)・女性(フィーメール)・太っている(ファティ)・健康(フェア)な人で、この「4F」に該当する人は注意と書かれていたが、この点はもう少し早く知るべきであったかもしれない。ともあれ早速手術の手配をお願いし摘出を決めた。


 だからこの号がお手許に届くころには…もうすっかり元気になっているに違いない。  
 九月には祖母の遠忌もやってくる。  
 この事をもって健康を顧みず走り続けてきた警鐘と受け止めることにしたい。


 これからは心にも身体にも少し親切にしてやることにしよう。

ことごとを心に刻み秋扇 (中村 汀女

淡交タイムス 平成14年9月号掲載
 


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