6 ビール

 梅雨があけると、京都にも蒸し暑い夏がいよいよやってきます。

  「暑い」となると、やはり何といってもビールではないでしょうか。仕事帰りにビールを一杯飲んだだけで疲れが癒され、リフレッシュするのですから不思議ですね。(ちなみにこれは、私のことではありません…)

 先日、私が教鞭をとっている大学で、いつもは1人一作をいけるのですが、5〜6人で大作を作ってみようということになり、チャレンジしました。

 
ひまわりの合作
夏というテーマでしたが、一つのグループは、ひまわり、トルコききょうなどをいかし、情熱的な熱さを表現していました。ひまわりが沢山いけてある様子は、スペインのアンダルシア地方を連想させ、とても強い印象を与えていました。

 
一方のグループは、夏といっても日本の夏です。日本では、他をいかすことにより、透けてみえる涼やかさや情緒を大切にします。 ここでは、ふとい(というのをご存知でしょうか?)を何本も垂直にたて、その間よりささゆりが見えかくれするように、足元はトルコききよう、かすみ草等でまとめてみました。見えかくれするところはとても奥床しく、日本の引きの美を象徴していたかのようでした。
ゆりの合作


  同じ夏をテーマにした作品であっても、花材の選択(どういう花材がどういう雰囲気をもっているのか)や、色の配置、ボリュームによって訴えかけるもの(内容)は大きくかわっていきます。

  いけばなをいけるということ、伝統を守り現代にいかし、更にいうならば未来へつなぐということは、いけ手がどれだけ日本の古来の美意識、物の捉え方を咀嚼し、消化し、そこに自分の感性を付加できるかだとも思います。

 
学生たちと一緒に記念撮影
芸術作品はすべて、形よりうみ出されるのでなく、心の形を借りて、表れるといった方がいいのでしょう。何を表現したいか、何を伝えたいかというのは、創造する上で、最も大切なファクターです。

 この前も、ワインボトル(いろいろきれいな色のものが多いですね。 形もなかなかスマートですし…)を何本も用い、花器にみたててさりげない花をいけてみました。さわやかで気軽で少しPOPな、そんな気分を花に託したわけです。

  ビールの場合は、ビール瓶の色の具合から、何本飲んでも、それを花器に…というのは、少し難しいかもしれません。でもビールのジョッキなら、中にゼリー状のを入れて、+(プラス)花というのも、可能かもしれません。

  いけばなのヒントを得に(?)ビアガーデンに行って、元気に夏、のりきっていきましょう。 枠にとらわれない自由な発想がふつふつと涌いてくることを願いながら…
2001.7.7記載
由紀のひとしずく
●1ごあいさつ ●2花曇り ●3八十八夜 ●4水際 ●5川床
●6ビール ●7河童忌 ●8喜雨 ●9アイスクリーム ●10ベニス
●11台風 ●12旧七夕会 ●13新酒 ●14御事納め ●15柚湯
●16初づくし ●17風花 ●18ミネラルウォーター ●19樹氷 ●20・・・・
●21おぼろ月 ●22祝 和の学校
1st Birthday

●23・・・・
●24入道雲
●25雷雨

●26秋分

●27紅葉前線 ●28おもてなしの心 ●29年忘れ ●30初春
●31和の学校を改めて思う