![]() 7 河童忌 7月24日は河童忌です。ということは芥川龍之介の命日であるわけです。 学生の頃、「鼻」あるいは「羅生門」を読んだという方も多いのではないでしょ うか?国文科に籍を置いていて、いろいろな作品に触れることの多かった私にとっても、この二作は特に印象に残っています。 芥川龍之介の足跡をたどりながら思ったことは、やはり小さい頃より、とてつもなく才能ある勉強家だったのだなということです。 8才にして、近松門左衛門、滝沢馬琴などを読み始めています。小学校卒業時の成績はもちろん優秀。でも、きっと多くの素晴らしい作品を残しつつも、計り知れない苦悩も心の葛藤 も抱えていたのかもしてません。 先程8才にしてということでしたが、伝統文化に関わらず、芸術の分野でも、このところなるべく幼い頃より“本物”に触れてもらい、鑑賞してもらおうという取り組みが盛んになっています。 先日も小学校のいけばな体験がありましたが、子供達が、もちろん男の子も女の子も目をキラキラさせて、いろんな質問をして花に接している姿が心に残りました。大人のような先入観や固定イメージを持っていないからこそ、自由に伸びやかに彼らへ浸透し関わっていけるのだなと思いました。 伝統文化だからむずかしいのではなく、奥深いからこそ、小さい頃よりまっ白い心でスタートすべきではないでしょうか。 幼い頃よりよきものに出会うこと、そして生涯関わっていくことというのは何と素晴らしいことでしょうか。たとえその時は忘れてしまっても、いつか素地となって 記憶をよびおこすこともあるかもしれません。よきものとの出会いはきっとその人の人生と心を豊かで瑞々しいものにしてくれるに違いありません。
長い歴史を有する池坊にはいろいろな花伝書が残っており、今も研究の対象とな り、また多くの方々が学んでいます。その中で池坊専応(?〜1543)の残した『※専応口傳』があります。専応口傳は、1530年前後に著された花伝書ですが、その一節に、 「たとえ 器用なしとも、稽古の程深ければ 興ある姿を、立ていだすことあり」 というものがあります。 これは、「不器用な人でも深く修練を積めば、必ずや美しく味わいのある作品を生けることが出来る」という意味ですが、私にとっては常に人と芸術との関わりを考える基となり、それと同時に真摯な気分で頑張ろうという気にさせてくれるのです。 芥川のような天才的な人間には及ばずとも、でも努力はできそうですものね・・・。 一日一歩、前へ進むつもりで・・・こつこつやっていけるのが伝統文化のよさですからね。
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2001.7.23記載
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