1 梅桜散らし(開板 江戸後期、町家好み)

この意匠のように桜と梅が混在していることは、現実にはほとんど見ることはないが、梅を陰紋にして控えめに、桜を日なた紋にしているのは、恐らく梅の季節も終わり、やがて桜の季節になるであろうとの春の移ろいを表現しているのではあるまいか。

和紙の小豆色は例えば祝儀の赤飯に用いられた色であって、同時に昔から赤は厄除けに使われてきた色であり、赤系であるこの色も厄除けの意味合いが濃いようである。
一般的な使い方としては、それほど特別な色とせず、いろいろなものに使われてきた色である。

(京都新聞夕刊に平成11年10月〜平成12年3月に連載 したものの転載)

1梅桜散らし 2光琳枝梅 3細渦 4唐松 5朽木雲 6丸梅 7波に鱗鶴
8細露芝 9氷梅 10楓 11瓢箪唐草 12信夫(小) 13荒磯 14青海波
15氷割れ 16紅葉 17若笹 18細竹 19小松葉 20霞雲 21双葉葵