6 丸梅(開板 大正時代、町家好み)

この梅紋は尾形乾山の陶彩画の如く、梅の花も蕾も省略して、丸型のみで表現している。
このように丸の大小と線を装飾的に散らした形象文に近づくが、それでも一見して梅とわかるのは枝ぶりの持つ線の確かさだと思う。
和紙の水浅葱色は緑味の薄い青色のこと。
浅葱はもともと葱の若芽の色というが、実際はそれほど緑色でなく、藍を浅く染めた色に近い。
それに水色が加わって、なおさわやかな青色を水浅葱と呼んでいる。
この丸梅と青色の取り合わせは冬空の快晴の中で、寒中の咲く梅の花のシルエットを思わせる。

(京都新聞夕刊に平成11年10月〜平成12年3月に連載 したものの転載)



1梅桜散らし 2光琳枝梅 3細渦 4唐松 5朽木雲 6丸梅 7波に鱗鶴
8細露芝 9氷梅 10楓 11瓢箪唐草 12信夫(小) 13荒磯 14青海波
15氷割れ 16紅葉 17若笹 18細竹 19小松葉 20霞雲 21双葉葵