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9 氷梅(開板 明治時代、町家好み)
氷梅は氷割れを小枝にし、梅の花をあしらった愛らしい文様である。唐長からかみ文様の中でも、特に繊細な文様であり、ふすまだけではなく便せんなど小物にもよく似合う。和紙の滅紫は灰色がかかった紫であり、このようにくすみのある渋い色を滅色という。紫根を低温で染めると、はなやかな紫色に染まるが、高温では色味が鈍くなって灰紫色になる。しかし、渋い紫色であっても格式の高い色であり、高貴な人の外出着として使われたようである。唐紙文様の公家好みの柄に滅紫を使うと、やはりよく似合う。
(京都新聞夕刊に平成11年10月〜平成12年3月に連載 したものの転載)
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