15氷割れ (開板・江戸中期時代・町家好み)

寒中の池面に凍った氷に亀裂が生じ、一面に割れた様子を表している。
江戸時代につくられた文様であるが、その観察力の豊かさに驚かされる。そしてそれを唐紙文様として襖などに
使われた斬新さが素晴らしい。現代に通じるモダンな文様である。
和紙の青鈍色は薄墨に藍を入れて染めた色であり、衣服では喪服の色としても使われてきた。従って一般的には凶色とされてきたのである。
一方、インテリア、例えば襖、壁に使った場合、近年はモダンな色として愛好され、文様の色の工夫で、はんなりとした
色にになる。

(京都新聞夕刊に平成11年10月〜平成12年3月に連載 したものの転載)



1梅桜散らし 2光琳枝梅 3細渦 4唐松 5朽木雲 6丸梅 7波に鱗鶴
8細露芝 9氷梅 10楓 11瓢箪唐草 12信夫(小) 13荒磯 14青海波
15氷割れ 16紅葉 17若笹 18細竹 19小松葉 20霞雲 21双葉葵