1 茶室設計   根岸照彦

今から三十年ほど前に、茶室建築に興味を持ち、京都の光悦寺に見学に行った。
茶室があっちにも、こっちにも建っているので、 私はうれしくなり、写真をとりまくりました。
東京から京都に移り住んで、改めてその時の写真を見てびっくりした。
トイレまで茶室と勘違いして写していたのである。
茶室だ!、茶室だ!と興奮していたのであろう、もっと落ち着いて見れば、
なにか変な茶室だと思ったはずなのに、恥ずかしい。
しかし、始めの頃というのはこういうものだろう、
茶室だ!ということに気がいってしまい、 落ち着いて見てなかっ た。
どれが茶室で、どれが茶室でないのか デザイン的な区別もできない。  
だから、区別できるように勉強をする事と、
始めに“茶室だ!”という言葉で判断をしないこと。
茶室は言葉では なく茶室建築なのだから。 この二点を、今もって勉強中である。
和の建築デザインが、なぜ変なのか、
それは日本建築、和風、数奇屋、木造、茶室etcが
言葉として頭のどこ かにこびりついているので、素直に判断できず、
何かに頼ってバラバラになる
自分の本物が生まれてこない。
建築の言葉はあとからつければよい。  
言葉だけでやっているから、それらしく見え る方法が解らなくなる。
これが和風だと説明すれば、そんなものか と納得してしまう。
建築の説明は言葉がするのではなく、建築 そのものが説明をするのであり。
・・・は・・・らしく見えることである。
色々な、らしくみせる方法はデザインであり 設計である。  
頭から全部消して、そこに合うもの、そこに合 う建築、
和なら和、洋なら洋、茶室なら茶室。
「そこに合っている」という事が 「最も大切な事」。
建築は、遥か昔からそこに建っていたように、 自然に違和感無く、綺麗に・・・・ 。 
 

このような屋根の家には、 こんな門が合いますね。 こんな門では違和感があります。

数寄屋のはなし
「茶室設計」
「茅葺」
「畳」
「背割り」
「引き摺り」