
〈顔料とは〉
顔料は、土のなかに含まれる金属の酸化したものか硫化物(りゅうかぶつ)で、 粉状のもので水に溶けないものを無機顔料(むきがんりょう)といいます。
また、顔料には染料の色素を沈殿させて、水に不溶性にしたものもあり、これを有機顔料(ゆうきがんりょう)といいます。
〈顔料を塗る方法〉
顔料は、絵の具のように水で溶いて彩色したのでは、乾燥とともに剥げ落ちてしまいます。そのため、古代から世界の絵の具は、動物の生皮や軟骨に含まれる
コラーゲンを煮てつくった膠(にかわ)を使ってきました。
乾燥させてある 膠を一晩水に浸けて柔らかくし、湯せんでゆっくり溶かし、最後に布で漉します。
絵皿に 顔料を入れ、溶かした膠(膠水)をほんの少し入れて指で練ります。さらに少しずつ膠水を入れて、ごく弱い火で温めながら練ります。そして水を適量加えて塗りやすい濃度にします。

〈染料とは〉
染料とは、水に溶けて、繊維の中に入り込んでいくものをいいます。
19世紀にヨーロッパで化学染料が発明されるまで、世界中の染料が天然染料であったのです。天然の染料は、単色性染料と多色性染料に大別されます。
単色性 染料は、直接染料ともいい、染料から取り出した(抽出した)色素でつくった染液に布や糸を浸すと、ほぼ液の色と同色に染まるものです。ひとつの染料からひとつの色相しか得られません。
多色性 染料は、媒染(ばいせん)染料とも呼ばれ、繊維に染まりつくには仲介者(媒染剤:ばいせんざい=金属塩)を必要とします。そして、種類によって、ひとつの染料から複数の色相を得ることができます。
〈植物染料で染める〉
天然の染料を用いる場合、草樹の花、実、樹皮、芯、根など、色素を含むさまざまな部分を採集して、それらを十分に乾燥させて用いるのが一般的です。
染色を始めようとするとき、その乾燥させた染料を、土鍋か金属が溶け出さないステンレスなどの容器に入れ、水を加えて30分から1時間ほど煮て、色素を抽出します。その色素が溶出した液を漉して使います。
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