椿の造り花とともに、南天の花もかざられます。赤と黄色の実を房のまま、約30cmの青竹の串に一房(ひとふさ)ずつ差し込んで、コヨリでくくって作ります。椿も南天も用意されたテシマゴザの上で作業をしなければなりません。もし、ゴザの外に出た場合は穢(けが)れたものとして使用してはならない。ということになっています。
2月27日には、23日に作った供華の椿は朝9時半頃より椿の生木に挿されます。 戒檀院の千手堂の縁側には、春日山の原生林から切り出されてきた藪椿の樹があわせて20本並べられます。 練行衆のうち、堂司(どうつかさ:平衆を率い修二会の進行を司る)や平衆(ひらしゅう)の手で紅と白の造り花が次々と生木に挿され、あたかもそこに咲いているかのように美しく飾られていきます。
3月1日の本行の始まる日の夕方、大導師を先導に二月堂に入堂して勤行が行われたあと、内陣の十一面観音の須弥殿の四方に真っ白な檀供(だんく:丸餅)が並び、そこに椿の造り花、南天が飾られます。こうしてようやく、初夜の行への準備が完了します。
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連載 季の彩〜ときのいろどり〜
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